クラシック音楽あれこれ

クラシック音楽のことをメインに語ります。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ベートーヴェンの場合

失恋はある種の人(天才と断言してもいい)に名曲を書かせる。前回取り上げたベルリオーズなどはそれが元で、代表作中の代表作となった「幻想交響曲」を生み出した。 さて、ではあの楽聖の場合はどうなのか。言わずと知れたベートーヴェンである。有名なのは、…

「幻想交響曲」の戦慄

フランスが産んだ大作曲家ルイ・エクトル・ベルリオーズ。彼の代表作といえば、言わずと知れた「幻想交響曲」である。1830年27歳の時のこと。 古典派の最後の巨匠であったベートーヴェンがウィーンで亡くなって、まだ僅か3年。翌年に弱冠31歳で亡くなったシ…

因果応報

もっとも被害を被ったのはブルックナーだった。彼は交響曲第3番をワーグナーに捧げたほどのワグネリアンであったことが、ハンスリックの癇に触ったと見える。 主に交響曲を作曲していたブルックナーは、新作を発表する度に冷笑でもって迎えられた。 彼の交響…

死刑執行人

「私は、自分が破滅させたい者を破滅させることができる」 もしもあなたが、面と向かってこんな言葉を投げかけられたらどうするだろう。反発するか震え上がるかのどちらかであろう。 実際これを言われたのが、長大な交響曲を量産したアントン・ブルックナー…